金無双急戦　自戦記(20) - 厚み重視ブログ

今回は先手番で相手がノーマル四間に対して金無双急戦を採用致しました。

初手から

▲７六歩△３四歩▲２六歩△４四歩▲２五歩△３三角▲４八銀△４二飛▲６八玉△７二銀▲７八玉△７四歩▲５六歩△３二銀▲５七銀△６四歩▲５八金右△７三桂▲３六歩(図1)

お相手は△７四歩と早々に突く形でしたので、飛車を振り直して袖飛車にしてくる筋が嫌だったので▲５七銀と右銀を中央に備えましたが藤井システム調で△７三桂と跳ねてくる形だったので右銀急戦をみせて▲３六歩と突いたのが図1です。こちらとしてはノーマル四間には居飛車穴熊はあまり目指すことはないのですが、一応ここから穴熊にする方針もあったとは思いますが後手の駒組みが先手の持久戦を警戒している形なので右銀急戦でポイントを稼ぎにいく方が棋風です。

図1から

△５二金左▲１六歩△６二玉▲３七桂△７一玉
▲６八金上△４五歩▲５五歩(図2)

先手が急戦の駒組みを進めたので後手も玉を美濃囲いに収めて▲６八金上と先手が金無双を完成させたところで△４五歩と角を捌きにきました。▲３三角成もあったと思いますが本譜は▲５五歩と5筋位取りの形にして一回角の捌きを拒否しました。

先手としては右桂が４五に跳ねていける形なのでゆっくり駒を押し上げていって十分という読みでしたがなかなかの構想だったようです。

図2から

△８二玉▲５六銀△４六歩▲同歩 △同飛 ▲４七金△４二飛▲４六歩打△４三銀▲４五桂△４四角▲２四歩△同歩 ▲同飛 △２二飛▲同飛成△同角 ▲２三飛打△４二飛打(図3)

△８二玉と玉を美濃囲いに収納させて強い戦いに備えてきましたが、▲５六銀と5筋の位を確保して先手も十分です。

△４六歩に手拍子で▲同歩と応じましたがここでは▲４五桂と跳ねて△４四角に▲４六歩と手を戻しておけば桂馬を手順に捌いて一歩得となって先手が優勢でした。

本譜は▲同歩と応じたので一歩得出来ず少し損だったようです。ただ▲４六歩打と4筋を収めて▲４五桂と跳ねることは出来たので局面としては先手が良くなっています。△４四角と後手の角を2筋から逸らして▲２四歩と2筋突破の目処がたったので先手の攻めが調子よく刺さっています。飛車交換から▲２三飛打と先着出来て先手が優勢です。

後手が△４二飛打と自陣飛車で粘ってきたのが図3です。

図3から

▲７五歩△同歩 ▲７四歩打△８五桂▲８六歩△４四歩打▲６六角△４五歩▲同歩 △５四歩▲８五歩△５五歩▲同銀 △６五歩▲７七角△５四歩打▲４四銀△同銀 ▲同歩 △同角 ▲同角 △同飛 (図4)

図3から先手が攻めるなら▲７五歩と桂頭を攻めるところだと思いましたが先手陣も傷になるのと４五桂が取られて△７五桂と打たれて厳しい手もあるので結構するか悩みましたが▲７五歩と攻めたのは好判断だったようです。

７五桂の傷が気になって一回▲６六角と両取りを避ける手を入れましたがピヨ先生の評判は良くなかったです。強く攻めていって先手が優勢だったようです。

ただ、4筋で銀と角を捌いた図4は先手勝勢でした。ここで▲７七角打として即詰みがあったみたいですが対局中は全く見えませんでした。

参考:▲７七角△９二玉▲８四桂打△同歩▲９一角成△同玉▲９三飛成として一間龍で先手勝ち

図4から

▲６四角打△７一玉▲７三歩成△６二金上
▲２一飛成△４一歩打▲６二と△同玉 ▲４五歩打△同飛 ▲４六金△４三飛▲９一角成△７三銀打▲４四歩打△同飛 ▲４五香打△同飛 ▲同金 △７六香打▲７七桂△８六桂打▲８八玉△５九角打▲５八金打△６八角成▲同金 △７七香成
▲同金 △７六金打▲６四桂打△７七金▲同玉 △７六金打▲６八玉△６六歩▲５二桂成△同玉 ▲３二龍△４二桂打▲５四金△５一玉▲５二銀打△同玉 ▲５三金打△５一玉▲５二金打(終局図)